飲食店で注文したものと全然違う食べ物が出てきたら、食べるかどうかはともかく「注文したものと違う」と言うだろう。
しかし、店員から「いいえ、確かに注文されたとおりの品です」と返されることもあるようだ。東京生まれ東京育ち、カズキさん(20代)の場合
都内の企業に勤めるカズキさん(20代)は、友人の結婚式に出席するため、前日の昼から大阪に来ていた。
昼食は手早く済まそうと駅近くのそば屋に入り、「たぬきそば」を注文した。ところが、そばに入っていた具材は「油揚げ」。
カズキさんは、店側が「きつねそば」と勘違いしたのかと思い、「自分が注文したのは『たぬきそば』です」と伝えたところ、店員に「これが『たぬきそば』ですけど…」と言われたという。
「たぬき」に化かされた?
どういうことなのかあらためて店側に尋ねたら、「大阪で『たぬき』といえば、甘い油揚げがのったものです」と説明された。
東京で生まれ育ったカズキさんは「たぬき=天かす(揚げ玉)」「きつね=油揚げ」と思っていたので、「たぬき」の意味するものが違うことに驚くとともに、なぜこうなったのか合点がいった。
油揚げが好きではないカズキさんは「キャンセルして、天かすがのったそばを出してもらえますか」とお願いした。しかし、店員に「『たぬき』を注文されて『たぬき』を出したので、キャンセルはできません」と言われてしまった。
その場はあきらめ、そばだけを食べて店を出たカズキさん。「自分が悪かったのだろうか」とキャンセルできなかったことにモヤモヤしているようだ。
食べ物の呼び名が異なったため、思っていた品と違う料理が出てきた場合はキャンセルできないのだろうか。大橋賢也弁護士に聞いた。
大阪のそば屋に「天かすがのったたぬきそば」を求めるのは分が悪い
――「たぬきそば」をめぐり、思わぬできごとがあったようです。
実際の対応としては、大阪の文化を勉強することができたと考え、出されたものを食べるのが良いのではないでしょうか。
しかし、数百円の「たぬきそば」とは異なり、桁が異なる商取引で同じようなことが起きた場合、そんな簡単に済ませるわけにもいきません。
そこで、今回の「たぬきそば問題」を題材に、そば屋と客との間ではどのような契約が成立していたと考えられるのかという点から検討してみたいと思います。
契約は、一般的に、当事者の意思が合致した場合に成立します。
たとえば、そば屋が、「たぬきそば500円」という掲示をしていた場合(契約の申込み)、客が「たぬきそば一杯ください」と伝えると(契約の承諾)、当事者間では、500円のたぬきそば一杯の売買契約が成立します。
ところが、今回のケースでは、500円のたぬきそば一杯という表示内容に食い違いはなかったのですが、たぬきそばの内容につき、そば屋は「油揚げがのったもの」と考え、客は「天かすがのったもの」と考えているように、当事者の内心の意思が異なっています。
このような場合、当事者間では、そもそもたぬきそば一杯の売買契約が成立したと考えられるのでしょうか。
――それぞれ想定していた「たぬきそば」が違う以上、成立していないように思えます。
そうですね。当事者の内心の意思を基準に判断すると、今回のケースでは、当事者の意思が合致していたとはいえず、そもそも売買契約は成立していなかったということになります。
しかし、内心で思っていることは他人にはわかりません。当事者の内心の意思が合致していない場合は常に契約不成立となると、あまりに取引の安全を害することになってしまいます。
そこで、慣習や取引慣行を参考にして、当事者が目的物についてどのように理解するのが合理的かを判断していくべきだと考えます。
――今回のケースではどう判断されるのでしょうか。
今回は、大阪のそば屋が舞台ですから、慣習や取引慣行を参考にすると、「たぬきそばとは、油揚げがのったそば」と解釈するのが合理的であると考えます。したがって、今回の当事者間では、「油揚げがのったたぬきそば」の売買契約が成立しています。
「錯誤」があった場合は取り消すことができることも
――思っていたものと違う「たぬきそば」が出されても、契約は成立しているのですね。
次に、天かすがのったそばが出てくると思っていた客が、どのような主張をできるのかにつき検討してみましょう。
先ほど述べたように、客の意思表示を慣習や取引慣行を参考にして判断すると、客は、「油揚げがのったたぬきそば」を注文したことになります。しかし、客は、天かすがのったたぬきそばが出てくるものと思っています。
このように、客は、油揚げがのったたぬきそばを注文するという意思表示に対応する意思を欠いているので、客の意思表示には「錯誤」があったことになります(民法95条1項1号)。
しかも、そばに油揚げがのっているか天かすがのっているかは、売買契約の目的や取引上の社会通念に照らして重要なものですから、客は錯誤に基づき、売買契約を取り消すことができるように思われます。
――そばの注文客にとって、どんな具材がのっているかは重要でしょうね。
しかし、民法は、錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、取引の相手方を保護するために、原則的に表意者は、意思表示の取消しをすることができないと規定しています(民法95条3項)。
今回のケースで、客が、大阪におけるたぬきそばは、油揚げがのったものであるということを知らなかったことにつき重大な過失があったと言えるでしょうから、客は、売買契約を錯誤に基づき、取り消すことはできないと考えます。
「たぬきそば」から考える取引の安全
――つまり、「たぬきそば」の売買契約は成立していたが、のっている具材は重要な要素なので「錯誤」があったとして契約を取り消すことができるようにも思われる。しかし、今回のケースでは注文した側に重大な過失があったので、「天かすがのったたぬきそば」が食べたいと言って「油揚げがのったたぬきそば」をキャンセルすることはできない、ということですね。
注文した側としては残念な結論かもしれませんが、そういうことになります。
今回は数百円の「たぬきそば」をめぐるやり取りですので、そこまで大きなトラブルにはならないかもしれませんが、同じようなことは他の取引でも生じないとは限りません。
そこで、慣習・取引慣行上、明らかとは言えないようなものについては、念のため、簡単な説明書きを付しておく方が良いと思います。
また、当事者が、自ら用いた言葉に特異な意味を与えるつもりであった場合は、取引の安全を図るために、丁寧な説明書きを付しておくべきでしょう。
【取材協力弁護士】
大橋 賢也(おおはし・けんや)弁護士参照元 弁護士ドットコム
いちいちキャンセルだの、作り直せなど面白くない人だな。
むしろ、恥ずかしい。
それとも、関西弁を標準語に直せとでも言うのか。
郷に入らば郷に従えということ。
ということわざがあります
ていうか、自分の認識違いからきてるのに何が何でも自分を通すただの迷惑な人です
弁護士うんぬんの話ではない
普通、東京に戻ったら笑い話として皆に話せる!と思うでしょ。
今度は北海道でたぬきそばを食べてみてはいかがでしょうか(・∀・)
文化抜きで物だけを取り入れるからそうなるのですよね。
そして、何でもかんでも東京にあるものが正しいとする。
タイに行った時、豚骨ラーメン頼んだら、トンカツ載った醤油ラーメン出てきたことはあったが…日本ではないだろう。
これも初めて注文した人はキャンセルするのかね。とても旨いけど。
実際に存在するなら周りからも相当嫌われてるだろうね
どんぎつねさんに聞いてみよ~
作り直せと言うのだろうな
油揚げが嫌いって、残す時点で性格の異常さを感じる。
他人様の土地に来てウダウダ言うべからず。
ガシャーン!!
器物破損の現行犯で逮捕ですw
おいしく頂き、ごちそうさま。
それだけ。
出世は無理だな
ちゃんと注文したのに自分の思っていたのと違うという理由や食べられないものが入っているからという身勝手な理由で言う人は結構いてる
店は何も非がないのにそれを廃棄しないといけない上に2食分の材料費、光熱費を負担することなる
揉め事を避けたい店側は対応してくれる所も多いですが横で見ていて平気で言う人の神経を疑います
なんかおかしくなってるな。
普通なら店主の話聞いたらあー大阪はたぬきは揚げなんだって納得して嫌いなら別のトッピング頼むけど。
勘違いした客が無駄にお金を払うか、注文通りの商品を提供した店が無駄に作り直すかどっちが正しいかね。
この場合はメニューに写真があれば良かったのでしょうが…
なので、思っていたのと違うからといって作り直しを頼むなどもってのほか。
勉強したと思って諦めるほかない。
店は何も間違ってない。
せめてタヌキの料金も払わなければ作ったものをキャンセルされる筋合いはない。
緑のたぬきは小エビの天ぷらですが、大阪人からすれば緑のたぬきという別の食べ物だと理解してます。
油揚げ残して、天かすかけて食べたら、普通に食べたいもの食べられますよ。
逆に大阪人が東京行ってのパターンはどうしようもありませんが。
作ったもの捨てろってことを平気で言える20代
なんでも権利とか言い放ちなんでも言えば通ると思ってる若者が急増したね
昔は同じことがあったら、知らなかった自分が悪いと思い食い下がらなかったけどな
俺が悪いのか?とか食べながらも思ってるんでしょ?怖いよ
またそのキャンセルされた食べ物が、その後どうなるかとか。
想像力と経験が圧倒的に不足している人が増えたから、こういう事を平然と訴えられるんだろうね。
自分が直接被害を受けることには敏感だけど、こういう人って水道捻れば当たり前に水が出るとか、コンセント差し込むだけで電気は通るとか、ゴミはゴミ箱に捨てれば後は自然に消えてくれる、って思ってんだと思うよ。
当たり前のように。
それをこのように大阪が意地悪しているような感じで言われるのは筋が違う。
東京の人が山形で蕎麦を頼んだら色が違うからとキャンセルしていというのと同じ。
それより一番違うのはつゆが違う事を書かないかずきって人の浅はかさを疑う。
モヤモヤするならこれからは、関東地方でも何処に行っても内容を聞けばいいんじゃないですか。郷に従ってください。
ぜんざいとおしるこも関西と関東逆です。
最近は食べて支払いの時これでこの値段?てサラリーマンが吐き捨てられた。
金を出した方が偉いわけではない。気分が悪いこと多い。
とパンケーキ叩きつぶす人よりいいでしょ
東京弁の関西在住者だってたくさんいる。
あ、あれかな?おでこかなんかに出身県と「旅行中!関西初めて!」みたいに書いてある人だったのかな??それなら分かる。
それはそれとして、アレルギーなら仕方ないにしても自分で頼んで店に落ち度ないのに完成してから作り直せはちょっとどうなのかと
そりゃシチュー注文してカレー出てきたとかならわかるけど
自分で厚揚げを避けて天かす振りかければ済む話。
チキンラーメンは鶏ガララーメンではなく、チキンラーメンという食べ物みたいなかんじ?
あんまり食べないんじゃない??
「赤いきつね」より「どん兵衛」
「緑のたぬき」より「どん兵衛てんぷらそば」
の方が好きだからー
ってのが関西流やぞ。
天ぷらやなくて?
どちらが正しいとかじゃないと思いますわ。
普通はダメになるのは油揚げだけなんやから、トッピング変えるわな。
間違ってはないかもしれないが、対応は大間違い。
美味しそうに食べるの見ると疲れも吹っ飛ぶよ
一方でアレルギーや病気などの体質関係の類で食べることができない場合においては何とかしてキャンセルの交渉をするか
あきらめてそれを食べず、再注文するなどの方法しかないでしょうね。
どうしても店側が受け入れてくれず、再注文などになったら無駄にお金払わないといけなくなります。
昼ごはんにぜんざいなど食べたくなかったが、もちろん、注文した私が悪いので普通に食べましたよ。
なお、周囲の人たちは、「時間がかかる」よりも「甘い」という情報を店員さんは教えてくれればいいのにね、と言っていた。
小豆が甘いのは常識なのか? 私はとある本を読んでから、味噌汁にも小豆を入れることがあるので、甘いとは認識できなかったのだが。
ちなみに、小豆の味噌汁は割と美味しい。
自分の想定と違うものが出てきてしかも嫌いなものだからねえ。
この程度のことで…そのうち戦争を始めるくらい人間は愚かだってこと。
すべての自分のモヤモヤを解決して納得したいってのは非常に危険な要求だって気づけよ。
それが敵対勢力と分裂を招くんだ。
清濁を併わせ呑める大人になれよ、小僧!
わざわざ関西に来といて関東の理屈こねるな。
大阪人は東京の真っ黒いおつゆにドン引きするなー
うどんが見えない。墨汁のような東京のおつゆ(笑)
岐阜だったと思いますが、カレーうどんを頼んだら茹でたうどんの上にカレーのルーが乗ったものが出てきた驚いたのを覚えています。
シャバシャバのカレー出汁にうどんが入っているものしか食べた事がなかったので。
だからといってキャンセルなんて考えもしないと思いますが。
リアルにあのあたりが食の狭間らしいね。
肉にしろ、うどんやそばの有り様にしろ。
今どきはケンミンショーとかの文化の違いを挙げる番組もあるし
違うものがあるんだというのは予め頭に入れておかないとね。
これ面白いですね(^^)
違いがたくさんあって
ビックリすることが多いです
関西人ですが、キツネうどんはよく食べますが、たぬき?注文した事一度もないなー
関西ではソバよりうどんが人気でしょうね
肉じゃがレシピを検索すると、豚肉使用が結構あるし。
家焼き肉は豚だった。
大人になって知り合った 京都人に信じられないと言われた思い出。
だから肉じゃがと言われて出てくるモノが違う。
関西のは牛肉のすき焼き風、関東のは豚肉だから中華風のイメージ。(でも私は豚肉の肉じゃがの方が食べ比べて味が好き)
豚まんと言われたら中身想像できるけど、肉まんと言われたら一瞬牛肉の餡を想像する。最近はコンビニのメニューで、知ってるけど。
自分の知識だけでも天津飯やおでんの具材、寿司ネタ、肉じゃが、雑煮やおせち料理まで思い出しただけでも色々出てくる。
安いかしわとか使ってた時もあったなぁ〜。
あっ。かしわって鶏肉ね。チキンカレーか…。貧乏な我が家は意外とオシャレやったんか…笑笑
豚肉と長ネギを煮たやつが入っているのでびっくりします。
関西は安い部位の流通が昔から充実してたんだっけ?
牛は。
確かに肉じゃがも後だもんね。
関西は。
ただこれで揉めたという話は聞いたことないなあ。
カレー、すき焼き、肉じゃが。
関西牛と関東豚も有名ですよね。
実話か作り話か知らないが、それこそイライラする内容。だから反発意見が超多数。
そして、親が関西出身のため、肉=牛肉という刷り込み…たまに失敗したと寝込んでます。
アレルギー表示は見るでしょうけど…アレルギーの人も大変ですね…
カレーに入っている肉は牛肉だと思っていたイスラム教徒が豚肉の入ったカレーを提供されたら、食べられないですものねぇ・・・
知らなかったとは言え、‘郷に入っては郷に従え’の諺通りキャンセル(交換)を求めるのは筋違いかと思います。
それで注文直しってのは無茶だろ。
じゃあそのうどんは捨てるしかないが。
その材料費は払ってくれる?
作った労働の対価は?
なんなら、言われたとおりに作ったのに違うと言われたなら
そのひどい言い草に対する損害賠償も払えよw
そういう話になるだろw
面食らうことあるかもしれんがその土地の食い物やバリエーションの違いに触れるのも楽しいよね
アメリカで1トン分注文しても、普通に900kgくらいしか中身入ってないですからね(アメリカ―はショートトンが普通なので)
あとで文句言ってもどうにもなりませんから。
ただかき揚げだから、関東でも関西でもないよな…。どこ由来だあれ。
これについて世界的にみれば関東の方がおかしい。
出てきた物に揚げ玉が載ってるのを見て
おっちゃん「俺たぬき頼んだけど」
店員のおばちゃん「はい、たぬきです」
おっちゃん「大阪じゃあ油揚げ入りがたぬきだ」
店員のおばちゃん「ここは名古屋です。名古屋はそれがたぬきです」
おっちゃん「・・・、チッ」
と、二口三口食べておっちゃんは出て行ったのを思い出しました。
うん?と思いましたが郷に従えでおいしくいただきました。
東日本と西日本と北海道の違いなんてスープの違いだと思ってしまいそう…
今まで無かったのに、京都のタヌキはあんかけうどん みたいな注意書きが増えた。
何が変わったのやら
タヌキは油揚げののったそば
キツネは油揚げののったうどん
って返事が返ってきたw
なので神戸でたぬきうどんって言うと混乱されるようです。
知ってると思ってるのが勝手な思い込みだと思います。
日本の人口の過半数は関東人じゃないのにね。
地方〔この言い方も嫌いだが〕に行ったらアウェーだってことを理解して欲しいね、
胸が大きくて若い子!って注文したら普通のおばさん来てチェンジしたもん!
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