フェレットにかまれた大分県警の男性警部補が感染症の「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」を発症し、かまれてから16年以上たった今年1月に亡くなりました。蜂窩織炎とはどのような病気で、フェレットではなく、犬や猫にかまれても発症する可能性があるのでしょうか。
皮膚の傷から細菌が増殖して発症
大分県警によると、男性警部補は当時、大分市内の交番に勤務。2002年6月26日、「近くの公園にフェレットがいる」との通報を受けて出動し、フェレットを発見して捕獲しようとした際に手をかまれました。その年の9月、蜂窩織炎と診断され、その後は治療のため、休職と復職を繰り返しましたが、今年1月に大分県内の病院で亡くなりました。41歳でした。
県警は死因を公表していませんが、地方公務員災害補償基金大分県支部が、かまれたことと死亡との因果関係を認めて、今年7月26日付で公務災害と認定しました。
「蜂窩織炎」について、獣医師の増田国充さんに聞きました。
Q.蜂窩織炎とはどういう病気でしょうか。
増田さん「感染症の一つで、皮膚に生じた傷から細菌が増殖することで発症します。原因となる細菌は、黄色ブドウ球菌と連鎖球菌が代表的で、表皮(皮膚の表面)の下の層である皮下組織を中心に問題が生じます。人間の場合、顔や脚に発生しやすく、とりわけ肌の露出が多くなる夏場に多発する傾向にあります。肌が赤くなったり、腫れたり、痛みや熱い感じが急速に拡大したりして、発熱や頭痛、悪寒、関節痛、全身のだるさなどを伴うことがあります。
治療は、原因となっている細菌を特定し、その細菌に効果を示す抗生物質を使います。合わせて生じている症状があれば、それも同時にケアをしていきます。ただ、病変が広い範囲で、さらに時間が経過している場合は改善しにくいことがあり、重症化することもあります。致死率は、一般的にそれほど高くありませんが、持病がある人、特に免疫関連の病気がある人は注意が必要です」
犬や猫への感染は?
Q.人間も動物も蜂窩織炎になるのでしょうか。今回はフェレットが話題になっていますが、猫や犬なども感染しますか。
増田さん「蜂窩織炎は人間に特化した疾患ではありません。今回のニュースでは、警察官が感染、発症したことが大きな話題となりましたが、動物も蜂窩織炎を発症することがあります。たとえば、犬の『若年性蜂窩織炎』は、幼齢期に体の外からのさまざまな要因に対する十分な免疫ができていないことによって、広い範囲で細菌感染による病変を生じるものです。他の動物も蜂窩織炎を発症する可能性があります。
今回は、フェレットによるかみ傷からの発症でしたが、フェレットだけでなく他の動物にかまれても同様に感染症を生じる可能性があります。野生の動物に限らず、ペットも感染する可能性はあります。たとえば、猫同士がけんかしてかまれた場合、皮下で細菌感染をすることがあります」
Q.今回、死因は非公表ですが、かまれたこととの因果関係は認められています。蜂窩織炎になって、16年たってから死亡する場合もあるのでしょうか。
増田さん「蜂窩織炎は問題の生じている範囲の広さや、原因となっている細菌などによって治療に対する反応が異なります。また、先ほどの説明通り、免疫に関連した持病を持っているか否かによっても回復の仕方が異なります。蜂窩織炎は病変部の範囲が広い場合が多く、原因の一掃が難しくなります。
このため、時間が経過している状態ほど治療も大変になることが多いのです。今回のように、16年経過して残念ながら亡くなってしまうことは、あまり多いケースとはいえませんが、あり得ます」
予防法と注意点は?
Q.予防法はありますか。ワクチンなどはないのでしょうか。
増田さん「蜂窩織炎を生じる病原体は非常にたくさんあります。従って、すべての蜂窩織炎を予防できるワクチンというものは残念ながら存在しません。野生動物、あるいは家庭で飼育している動物にかまれないように注意することが予防法となります。人間の場合は、主に夏場、皮膚を露出した脚で発生しやすいといわれます。野山に入るときや田畑の作業を行うときに皮膚を出さないようすることも予防策となります」
Q.動物にかまれたり、ひっかかれたりした場合の注意点を教えてください。どのような場合に蜂窩織炎を疑い、受診すべきなのでしょうか。
増田さん「動物によって生じた傷(かみ傷やひっかき傷)が強い熱を持つ、痛みが強いといった違和感がある場合、あるいは全身の倦怠(けんたい)感や発熱といった症状も生じているようであれば、速やかに診察を受けましょう。
動物が被害を受けた場合もほぼ同様です。かみ傷やひっかき傷は、今回の蜂窩織炎だけでなく、皮膚のある箇所に集中してうみがたまる『膿瘍(のうよう)』や、それ以外の感染症を引き起こす可能性があります。また、不調が表に現れにくい場合があるため、気が付いたときには症状が重くなっていることもしばしばあります。早めに受診されることをおすすめします」
参照元:https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191113-00053020-otonans-life
ネットの声
過去のことを言っても仕方ないかもしれませんが、16年前、なぜフェレットが公園にいたのだろう?
ペットが逃げ出したのか、捨てられたのか…。
飼い主は、自分の不注意(もしくは故意)の出来事から、一人の命を奪う結果になったことを知っているのでしょうか?
どのように感じているのでしょうか?
亡くなられた警察官のご冥福をお祈りいたします。
自覚症状が何もなく、遅れた頃に現れたとしたら、早期発見早期治療は難しいと思う。
大病した治療後ということもありますが
発症した4、
私の場合は、原因不明でした。
最初は足の痛みから始まり、炎症で、左足(発症側)は、右足の倍に近いくらい腫れました。
その後、高熱で、熱が40°になり、仕方なく病院へ行きました。即座に血液検査等で、原因を特定して、点滴&左足を冷やし、炎症を抑制するための薬を投薬してもらいました。
入院時、熱を測ったら、41°台になって、本当にヤバかったです。
この方も、相当高熱などにうなされてるはず。
大変だったと思います。
御冥福を祈りつつ、こういうことがないことを祈ります。
16年も苦しみ亡くなられたということは抗生剤も効かなくなり傷も化膿して治らなかったのでしょうか…
フェレットが逃げたとかで捕まえて噛まれてしまったのでしょうけど警察官は本来人間の安全を守るお仕事なのでしょうけど逃げた動物を捕獲したりドブなどに落ちた動物を助けたりとか通報されたらなんでもやらないといけないので大変なお仕事だなぁと思ってしまいます。
飼い主も勝手に捨てたりしないよう責任をもって飼って欲しいです!
まさかフェレットで命をおとすと思っていなかったでしょう、、、
ご冥福をお祈りいたします
このお巡りさんがフェレットに噛まれて蜂窩織炎で亡くなるなんてものすごい運が悪いというか…。
確実にフェレットの方が少ないでしょうしね。
蚊に刺されて蜂窩織炎になった記事も読みましたので身近な症状です。
蚊に刺されていつもと違うなぁって思ったら病院にかかれってことですね。
野良猫をすぐ抱っこする人もいますが同じく危険です。十分信頼を得てから触らないとですね。
くるぶし辺りに刺されたのが約1週間で膝下くらいまで腫れ、その頃には足が痛いと言う様になり、看護師の母に見せたら「とにかく早く病院に行け」と言われたので皮膚科で処方してもらい薬局に行くと「今ここで薬を飲んで、飲んだ事も確認させて下さい」と言われました。
亡くなった警察官の方はお気の毒だと思いますが、そこまで酷くなるにはいくつか異変があったと思います。
亡くなったのは気の毒だけど、年数経ちすぎてて腑に落ちない。
外にいたのを保護したけどどうしたらいいか?という問い合わせが年に一、二件ある
警察経由で飼育者を探してもらうのだが、フェレットは以外と凶暴で引っかいたり咬んだりが当たり前
引き渡すときも暴れる暴れる
こういうニュースを聞くと迂闊に動物に手を出すものではないと思った
普段から手をきちんと洗う、怪我をしたらすぐに患部を流水にさらすことも大切かもしれません。
足は腫れ風邪のひどい状態に似てます。
ぜんぜん動けないのに歩けないのに、入院もさせてくれません。
熱を抑える薬をだされるだけ、2週間寝ていて治りました。
この記事を見ると死ぬのかと恐ろしくなりますね。
ほんとなの?16年間どういう状態だったのだろうか?
警察の仕事では無いと思うが。
国民も何でも警察に頼むのは酷かと…。
人間に噛まれたときも危険です
これ職務中の事故なんだけど殉職で二階級特進にならないのだろうか
野生動物を捕獲して飼おうとしてた人いたけど、よくこの記事読んで欲しい。
仕事で野生動物に触れる時は厚手の手袋を着用しましょう!
16年前に警鐘しておけば良かったのに 残念
安易に変わった動物をペットにして、無責任に捨てている人は、反省してやめてほしい。
この警察官の死亡報道がなされて良かった。
そうじゃなかったら、こんなことで殉職してしまう警察官がいることを知らないままでした
ご冥福をお祈りします。
気を付けよう
フェレットが悪いわけではない。
動物に噛まれないように注意するしかないですよね。
噛まれまくってるけど・・。もう手遅れな人、多すぎないか?
臭いしにくたらしい。
特に野生化してる可能性があるなら尚更。
安易に考えてはいけない。
日常生活で着いた、ピンホール程の傷から発症する事だったある。
この警官は噛まれてから受診する迄にだいぶ時間が経っているし、適切な処置をしてたのか?
糖尿病とかなかったのか?
飼い主は罪だと思います。
フェレット迷惑だわー。
フェレットだけに
フェレットは外来種。飼い主に100%の責任。
逃げられた?こんなこと毎回繰り返してる。
責任の所在を明らかにするため、せめて全てのペットを登録制にする、もしくはICを埋め込んで誰のものかわかるようにする、などを法制化してもらいたい。
こんな死に方したら、残された家族はやりきれない。
管理人の率直な感想
不幸な事故です。
ご本人もフェレットに噛まれて死亡するとは夢にも思わなかったでしょうし、長い闘病生活の辛さは筆舌に尽くしがたい。
フェレット・・・可愛いですよね。
飼いやすいのでペットとしても人気です。
もともとペットとして飼われていて逃げたのか、捨てられたのかわかりませんが、野生化すると病原菌を持つ場合がある。
最初から完全室内飼いならば大丈夫でしょうけど、屋外屋内を行き来できる環境でペットを飼っていらっしゃる方は要注意です。
今は野良犬を見かける機会はありませんが、可愛いからといって安易に野良猫に近づくことも避けなければいけない。
すべての蜂窩織炎を予防できるワクチンが無いという現実は怖い。
病原菌って何で存在するんだろう。
なんて考えるわけですが、野生生物と人間との一種の境界線なのかもしれません。
警官を噛んだフェレットだって、自分の身を守ろうとしただけで、たまたま病原菌を持っていただけ。
不幸としか言いようがない。
人間だって、動物を虐待する心無い者が存在する。
野生生物との「共存」とは僕らが考える以上に難しいものであって、必ずしも必要なものではない気がします。
それぞれのテリトリーがあり、それぞれの生活をしている。
もちろん心優しい飼い主さんが現れるのであれば動物にとって幸せなことですが、野生動物にそんなことは予測できない。
警官がなくなった件は本当に悲劇としか言いようがないです。
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