容姿を理由に差別や偏見、不当な評価をする「ルッキズム(外見至上主義)」。近年、この外見重視の考え方を見直そうという動きが世界的に広まり、国内でも、これまで各地で開催されていた「ミスコン」が縮小傾向にある。“反ルッキズム”――言葉としての広がりを感じる一方で、実際、日常生活において新しい思想はどこまで認知・定着してきているのだろうか。eltha by ORICON NEWSでは、20~50代の男女1000人を対象に「ルッキズム」の実態と、現在地を調査した。
■「ルッキズム」による差別経験をした人は約3人に1人
本調査では、20~50代の男女各500人、計1000人を対象に「ルッキズムに基づく差別や偏見、不当な扱いを受けた経験」を尋ねると、「ある」と答えた人が34.9%、「ない」人は56.7%、「答えたくない・わからない」人は8.4%という結果となった。男女別にみると女性は「ある」が39.0%、男性は30.8%だった。
さらに、「ある」と回答した349名に「ルッキズム的行動」(外見を理由に差別的、屈辱的な態度、不利益な扱い)をどのような場面・場所で受けたのか調査したところ、6割以上の人が「学校」と回答。続いて「職場」「恋愛・婚活」などが多かった。
▼ルッキズム的な行動を受けた場所・場面
・「学校」65.9%
「小学生の頃、同級生たちに体重を言うまで帰してもらえなかった」(兵庫県30代女性)、「デブは損するからと「デブソン」というあだ名を付けられた」(福岡県50代女性)、「横にも縦にも大きい体に貧相な顔は見ているだけでイライラする、と同級生から壮絶なイジメを受けていました」(東京都50代女性)
・「職場」42.7%
「新入社員の頃“かわいい女子は男性社員の両端に座りお酌しろ”といつも言われていた」(福岡県40代女性)、「以前の会社では男性社員のやる気を出すために可愛い女子社員を採用すると堂々と言っていて、社内コンペも『やっぱり女は顔だよ顔!』とかわいい社員の作品を優勝させてました」(東京都40代女性)、「可愛い同僚と自分ではあからさまに上司の態度が違う」(神奈川県40代女性)
・「恋愛・婚活」24.4%
「男子から背が高い女性とは付き合えないと言われた」(山梨県20代女性)、「終電すぎの飲み会で、可愛い友人は自宅まで送ってもらえて、私は1度も送ってもらったことがない」(神奈川県20代女性)
・「就職・転職活動」17.8%
「視力に問題はないのに斜視を理由に就活を落とされた」(東京都30代男性)、「太っているだけで就職面接時に、遠回しに糖尿病などの病歴を聞かれる」(佐賀県40代男性)
・「家庭」12.6%
「奥二重、和顔なところが母親と似ているが、それらはブスであるという考えを物事ついたときから母親に刷り込まれていたと感じる」(新潟県20代女性)
・「SNS」4.9%
「マッチングアプリである程度やり取りをして仲を深めたはずなのに、顔写真を交換したら露骨に相手の態度が冷たくなったり連絡がつかなくなったことがあった」(富山県30代女性)
・「その他」10.6%
「日常生活の中で、毎日頻繁に起きている。女性にしろ、男性にしろ、見栄えのいいひとに対しては態度が変わるのは、いつもの事です」(東京都50代男性)、「サッカーや野球などをする時、体形を理由にキーパーやキャッチャーをやらされる」(熊本県30代男性)
今回の調査では、およそ約3人に1人が「ルッキズム」に基づく不当な扱いを経験し、それは、学校や職場など“集団で過ごす場”で起こりやすいことが分かった。決して少なくない人が日常生活の中で直面している問題といえるが、近年の「反ルッキズム」の動きによって、これらは改善しつつあるのだろうか。
昨今の反ルッキズムの流れによって、各地で“ミスコン”が縮小傾向にあるのは周知の事実だ。ところが、「ルッキズムによる差別はなくなりつつあると感じているか」と尋ねると、「感じている派」13.8%に対し、「感じていない派」は76.7%。実に7割以上の人が、普段の生活において「見た目による差別はなくなっていない」と感じていることが分かった。
▼“見た目”による差別はなくなりつつあると感じる?
・感じていない派76.7%
「ミスコンが廃止されようと、就活では顔を見られるし婚活でも中身の前に顔と年齢が見られるし、ルッキズムはなくなる気配はない」(神奈川県30代女性)、「二重であることが望ましいという考えはまだ感じるし、それ以上にネット広告や個人のSNS投稿では綺麗になるための投稿が溢れていて、綺麗じゃない人,キレイを目指さない人はダメという意見を感じる」(兵庫県40代女性)、「女性や子どもに関してはしないように努力していること伝わるが、いわゆる中年男性に対する“(見た目が)おっさん臭い・中年デブ・ハゲ”などは未だあたりまえのように馬鹿にされ続けている」(大阪府30代男性)
・感じている派13.8%
「20年くらい前は、痩せ型ではない、ぽっちゃりさんやおデブさんと言われる人がミニスカートを履いたりすると、『大根足を出すな』『見苦しい!』と男性にフツーに言われたが、今は着用して堂々と歩いている」(埼玉県40代女性)、「テレビなどでも見た目イジリは減っているし、そういう内容を嫌う傾向は強くなっているように感じる。また、渡辺直美さんのブランドをはじめ、洋服などもどんな体型でも自分が好きなものを選べるようになってきていると思う」(東京都20代女性)、「『ルッキズム』について広く知られるようになり、人々の意識が変わりつつあると思うから。特にTwitterで政治家等の有名人の発言が炎上しているのを見かけるので」(香川県50代女性)
また、今回の調査では「反ルッキズム」の考え方そのものに疑問を呈する意見も多く聞かれた。
「“外見で人を判断する”ということを一括りに悪とすることに疑問があります。整った外見に生まれつくことは才能ですし、それを磨くことは努力だと思います」(兵庫県30代女性)、「外見も人を判断するためのひとつの要素であるということを無視する風潮が好きではない。外見だけで判断するのは良くないが、外見(みだしなみ)も含めて人を判断するのは当然のこと」(東京都40代女性)、「美しいものに惹かれるという生物的本能があると思うので、そういう区別は誰もがしている。どんなことでも一人一人に違いがある以上、差別自体が無くなることはありえない」(東京都30代男性)
外見が“最重要”とする考え方は明らかに偏りがある。「ルッキズム」による過度なダイエットなど健康被害も懸念されている。ただ一方で、「見た目」が相手を判断するひとつの物差しであることも事実だ。SDGsの目標のひとつ「人や国の不平等をなくす」につながる考え方として広がりを見せる「反ルッキズム」だが、今後、どのように浸透していくのか、今はまだ過渡期と言えそうだ。
参照元:https://beauty.oricon.co.jp/special/101815/
反ルッキズムが浸透しない理由【みなさんの声】
心の中では皆「見た目が大事」と思っている。
ルッキズムは悪という風潮が広まると、見た目の良くない人が努力しなくなる。
でも見た目による差別は結局なくならないので、むしろ格差が広がる方向に進む。
今の時代は「多様性」とか「個を尊重」とか、人を甘やかす方向の考え方が多い。
別にそれでも良いと思うが、自分の人生を良くしたいなら甘えていても仕方がない。
ありのままの自分を全て受け入れてくれるのは自分の母親だけで、他人はそんなに甘くない。
日本だったら、顔小さい、手足長い、スリムな体型、は評価高いし、目が大きいは褒め言葉だし。
でも、やっぱり難しい。
「色白で綺麗」という表現は日本だから成り立つけど、肌の色が色々いる海外じゃ「差別」となるし。胸の大きさも人によったらコンプレックス。お尻の大きさも国によって「良さ」は違うし。
結局「触れないのが正解」となるんだよね。
単に「でも、それを口に出すのはNG」っていうことだと思いますよ。悪口と一緒。
その判断さえ出来ない人がいるので、両極端な話になってしまうのかな。
反ルッキズムというなら加工なんて必要ないはずだが、加工は一般的に行われる様にすらなっている。
ミスコンとか分かりやすい形は淘汰されているけど、思想的なルッキズムはむしろ強化されている様に思えて仕方ない。
つまりプライベートだけでなく、仕事でも容姿が影響してしまう。。。
差別なんて、婚活なら男性は年収差別露骨にされてるやん。
こういうのがルッキズムを促進させてんでしょ。
最近は、当事者でもない他人があれこれ言いすぎ。
どんどん心が不自由な世の中になってきてる。
それぞれの意見を認めれば良いだけじゃん。
どっちかじゃないとダメなの??
自分はそうだけど他人はダメっていうのもどうかと
人を傷つけたりむやみに上下評価するようなことは戒める方が良い
そうでないなら白髪のままでいいはず
まあ別に社会に出ない人、他人と交流がない持たない人間嫌いな人は気にしないかも知れないって思う。
社会人なら努力は必要だよ。
変えていかねばならないだろう。
そしてそう言う奴らが「ルッキズム反対です。人は見た目じゃない」と批判する。
とても滑稽。
意味分からない。
加工も無しでちゃんと顔出ししている人程心清らかだなと感じる。
あんたの通常時それなの?って思う人ばかり。
反ルッキズムなんて広がってるか?
なんか日本も整形するのが当たり前みたいな社会になってしまうのかな…
才能、武器、個性を「反ルッキズム」という第三者が潰しにかかってる。
ルックス潰したら次は「反インテリジェンス」ですか?
あわや暴投かと思われる球ですら、広大なストライクゾーンにきっちりと収まるのである。
本音:レースクイーンは見た目が良いだけでちょっと露出の高い服で突っ立ってるだけでお金貰えてズルい!
先天的に見た目にハンディがある人を差別しない、それは大原則ですが、成功するために後天的に磨いたルックスは評価しなきゃだし、磨くようにしないといけないと思う。
例えば見た目の良しあしが採用や出世に影響するのは良くないが、見た目の優劣を競うコンテストがなくなるのは違うと思う。
生まれ持った才能が頭脳の人もいれば身体の人もいる、そして容姿の人もいる。
その長所を伸ばし維持しようと努力することは否定されるべきではない。
それと忘れてはいけないのは、外見に難がある人の一部には、人からどう見られようと気にしないという考えが外見だけでなく振る舞いにも表れているケースがある事。
髪も整えずいつ洗ったかも分からない服を着てる人、極端に太って1人分以上の幅を要する人、服から鞄や小物まで全身一色に執着して狂気すら感じる色彩感覚の人、電車でそういう人の隣を避ける事が差別とは自分は全く思わない。ほとんどの人が見た目でジャッジしているのは、内面から表れていると思われる違和感の部分だと思う。
美的感覚なんてみんな違うんだから見た目良くない人をこれだけ採用しなさいなんてルールの作りようがないんだし。
反ルッキズムの人達はどうやって可愛い人と可愛くない人を判断してんの? って話。
けっきょくそういう人達も自分の美的価値観で決めてるわけでしょ。
見た目も悪くて中身も悪い、努力もしないでルッキズムがどうだとか言われても…。
というか見た目に関しては清潔感のある髪型、服装をしていれば誰でもそれなりだと思う。
単純に見た目でいじめや差別をしてはいけないとすれば良いだけなのに、美しくありたい側の人を否定するからややこしくなるんだよ。
人間は大量生産の規格品のロボットではありません。みんな良いも悪いもそれぞれ違う所があり違う人生を歩んでいます。
それを不公平とか理不尽とか言い始めたらきりがありません。
見た目が良いこともその人の個性のひとつです。
ルッキズムにしろ、多様性にしろ、なんでもやりたい放題好き放題に文句を言わず受け入れろって意味じゃないですよね。
何が差別で何が区別かを丁寧に定義すべきなのに、声の大きい人が好きに叫んでいる内容が独り歩きしているのが現状です。
人の美醜なんて時代によって変わるものであり、ルックスの良い悪いを絶対的な価値観とすることのおかしさを描いていたな。
ルッキズムではなく「健康な人材」かどうかの確認でしょ。
「背が高いという理由から交際を断られた」みたいなのもあったけど、これはもう恋愛の好みの問題でしょ、
これを差別と言われたら好みじゃない人からの告白を断ったら全て差別になるよ。
こういうのを一緒にするから訳分からなくなるんだと思う。
ルックスもお金も幸せになるためにとても有効なツールであって、その事実は(認めたくない感情はわかるが)ほとんどの人間が認めるところだろう。
ただその二つは使い方次第で諸刃の剣にもなり得るものだ。
なので単純にいい悪いといった二元論で語るより、もっとツールとしての使い方をしっかり考えたほうが有益だと思う。
コメント