最近、八尺様のブームが起きた。
これまでも何度かブームを起こしているこの怪女だが、今回のブームはTwitterを中心にして7月半ば頃に発生したと思われる。その内容は主に身長が八尺(約2.4メートル)ある長身の美女と、小学生ぐらいの少年という組み合わせが多い。また八尺様の容姿は白いワンピースに白い帽子、というものが定着しているようだ。
イラスト等で描かれる八尺様は少年を守護するような存在か、少年と友好的な関係(時にはそれ以上に密接な関係)を築く存在とされているものがよく見られるようだ。
こういった描かれ方は最近生まれたわけではなく、八尺様がネット上に書き込まれた初期からあった。このため、八尺様にあまり怖い印象はない人も多いかもしれない。
その一方、最初に語られた八尺様がどのような存在であったが、知らない人もまた案外多いのではないだろうか。
「ぽぽぽ……」
そこでまず、八尺様の話を振り返ってみたい。彼女が誕生したのは2008年8月26日、今から約13年前だ。
2ちゃんねる(現5ちゃんねる)オカルト板に立てられた「死ぬほど洒落にならない怖い話を集めてみない? 196」にて、八尺様は初めて登場した。
時期は春休みの頃、高校生だった報告者がバイクで祖父母の家に遊びに行ったとき、「ぽぽぽ……」という濁音とも半濁音ともとれる奇妙な声とともに、2メートルの生垣の上から頭を出す背の高い女を目撃した。
報告者はそのことを祖父母に話したが、途端に様子が変わり、報告者に目撃した女の詳細を聞いてどこかに連絡し始めた。祖父母の話によれば、その女は「八尺様」なる化け物で、名前の通り背丈が八尺もある。人間の女の姿をして頭に何か載せていること、男のような声で「ぽぽぽ」「ぼぼぼ」と笑うことが共通しているが、人によってその年齢や服装は様々に見える。
八尺様は祖父母の住む地区の東西南北に設置された地蔵によって封じられており、外に出ることはできないが、その区域内にいる人間は八尺様に狙われることがある。この状態は「八尺様に魅入られる」と表現され、その場合数日以内に取り殺されてしまう。
八尺様の被害は数年から十数年に一度で、前回は15年ほど前だった。そして今回の被害者に報告者が選ばれたらしい。
報告者は八尺様から逃れるため、祖父の連れてきたKという老婆の指示に従い、祖父母宅の2階のある部屋に朝まで閉じこもることになった。
この部屋は窓が全て新聞紙で目張りされており、その上にお札が貼ってあった。また四隅には盛塩が置かれ、木でできた箱状のものの上に小さな仏像が置いてあった。
報告者は祖父から翌朝の午前7時になるまで絶対に部屋を出てはならないことを告げられ、またそれまでは外部から報告者に呼びかけることはないと教えた。
魅入られてはいけない…
報告者は布団を被って震えながら朝を待っていたが、午前1時に窓を叩く音がした。続いて祖父の声が聞こえ、「おーい、大丈夫か。怖けりゃ無理せんでもいいぞ」と言った。
思わずドアに近づいた報告者であったが、絶対に呼びかけないという祖父の言葉を思い出し、お札を握りしめて祈っていると、「ぽぽっぽ、ぽ」と八尺様の声が聞こえ、再び窓ガラスを手で叩くような音が聞こえてきた。それでも報告者は朝まで耐え、テレビのニュースで7時を過ぎたことを確認して部屋を出た。
ドアを開けると心配そうな顔をした祖母とKがおり、報告者を出迎えてくれた。
報告者が下に降りると彼の父親が来ており、庭に出ると何人かの男たちがいて、9人乗りのワンボックスのバンが1台あった。祖父の言う通りバンに乗り込んだ報告者は、ワンボックスの中列の真ん中に、八方を囲まれる形で座らされる。そして隣に座った50歳ぐらいの男性から「自分たちには何も見えないが、お前には見えてしまうから目を閉じて下を向いていろ」と告げられる。
報告者がその通りにしていると、ワンボックスを父親と祖父の車が前後に挟む形で発進。時速20キロもないゆっくりとしたスピードで走っていると、外から「ぽぽぽ」という声が聞こえてきた。
報告者はKからもらったお札を握りしめ、目を閉じて下を向いていたが、一瞬薄目を開けて外を見てしまった。
目に入ったのは白いワンピース。あの女が大股で車に合わせて移動しているようだった。その巨体が車内を覗き込むように頭を下げるのが見えたため、慌てて目を瞑り、お札を握りしめた。
直後、車の窓ガラスを叩く音が聞こえてきた。姿は見えずとも音は聞こえるらしく、周囲の男性たちがそれに反応している。
やがて八尺様の声も、窓を叩く音も途切れ、Kが「うまく抜けた」と声を上げた。
その後、報告者は父親の車に乗り換え、家に帰ることになった。その際、握りしめたお札を見ると、全体が黒っぽくなっており、Kから新しいお札をもらったという。
後で聞いた話によれば、報告者の父親が子どもの頃、友だちの一人が八尺様に魅入られ命を落としたために、八尺様のことを知っていたという。また車に乗っていたのは報告者の血縁に当たる人物で、少しでも八尺様の目を誤魔化すために集まったと知らされた。
八尺様の被害に遭うのは成人前の若い人間、それも子どもが多い。これはまだ若年の人間が極度の不安の状態にある時、親しい人間の声で呼びかけられればつい部屋から出てしまうからだろうと語られている。
それ以来、報告者は祖父母の家に行くことを禁じられた。しかしそれから10年が経った頃、祖母から電話があった。その内容は、彼の家につながる道の地蔵が壊されたというものだった。
もしあの「ぽぽぽ……」という声が聞こえた来たらと思うと…という言葉で話は終わる。
参照元:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/86782
八尺様を考える【みなさんの声】
朝になるまで部屋から出てはならない、自分から扉を開けない限り相手(悪霊)は部屋には入れない、また自分の身内のフリをして中から扉を開けさせる事もあるがそう言った事は相手のまやかしで決して乗ってはいけないなどがありこの記事に似ている所があると思った。
今では結構メジャーな怪異になったよね。
こちら側が低くなってるの分かってたはずなのに
いまだにそこを通るとつい見てしまう
夜中の公園でワンピース姿の長身のおじさんが若い男を追いかけ回してるのを思い出した
望月峯太郎の「座敷女」
伊藤潤二の「ファッションモデル」(……淵が出てくる話)
が、渾然一体となった、ドメスティックで良くできたハナシで、都市伝説に昇華したのはオモシロイけど、私のようなくたびれたオヤジは、ちっとも恐怖を感じない。
ファンイラストとかだと夏季をイメージしたものが多数あるあたり、噂の伝播によるイメージの変遷を地で行ってて興味深いですね
ちょうど7月ごろの生配信で「これまでに聞いてめちゃ怖かった話」について語ってた中で、八尺様を挙げてました。
触らぬ神に祟りなし。
科学じゃ解明出来ないものもある。
夜叉と化した女房が元旦那を喰おうと色々やるんだけど、最後は鶏の鳴き声に騙されてに安心した旦那が外に出て夜叉に食べられてしまうという話。
これを考えてしまうから私はダメなのだと思う。
恐る恐る同じレーンに回ってしっかりと姿を見てみると、女子バレーの大林素子さん(多分)でした。
そんな彼女の身長は六尺とちょっとです。
部外者は入れない場所なので今も何者なのか分からない。
最近、八尺様の話を知り、思い出した。
白のワンピっていつからの流行りなんだろう?大正?昭和?
結構現代人(?)なんだね。
八尺様を読んだ当時は本当に怖かった
ウフフとかケラケラみたいなありきたりな笑い声じゃなくてぽぽぽなのが人間味なくて不気味
こちらは起源がネットオリジナルの怪談で創作ということがわかってるらしいけど。
「八尺様」と聞くようになったのはほんまに最近だよなぁ…
Twitterしてないので知りませんでした。八尺様は以前から噂はあるけど、なぜ今TVとか他のSNSではブームになっているとは思えない八尺様が、Twitterでのみ大ブームなのか?面白いですね。
の伝記に書かれているのを、ふと思いだした。
そんな八尺様が今や萌や尊に昇華(?)される日本のオタク文化はたくましいなぁと感じる今日この頃。
今やTwitter上では高身長(240cm)、スタイル抜群で美人で清楚なショタ好きお姉さんと化してるんだぜ?
リングの貞子もそうだが、人気が出てから
行ってはいけない方向に進んだ話しか知らなかった……
只、自分に気付かないようで通り過ぎた
余りにも背が高く服装も白系のワンピースに白い帽子姿 未だに八尺だったのか詳細不明
マジで恐ろしくビビリましたね。
その日の夜は眠れずマジに怖かったです。
まとめサイト巡回してただけだから細かい年代忘れたけど。
文化の違いが出るね〜。怪談には。
ハリウッド版リングのせいかな。
チャッキーやエクソシスト、ジェイソンやオーメン、猛烈な勢いで襲われてはっきりと殺されたり、めちゃくちゃ追いかけてくるスプラッターな海外のホラー
リングや呪怨などのじわじわと迫り曖昧な終わり方で身終わったあとでも残る恐怖感を植え付けにくる日本のホラー
結果どちらも苦手です
だからか知らないけどこちらの物理攻撃も通用したりする。日本の怪異は心を殺しに来るものが多いイメージ。
佐藤健さんが主演で。
電話を借りようとした民家で遭遇した高身長の女性の怪異。
あと読み方は「やさかさま」な。
物書きの文章。
「ぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽ」偶にどっちが怖いだろう?とかふと思う時がある。
生きてる人間がよっぽど恐い。
ぽっぽぽぽぽー鼠先輩を思い出した。
かなり怖かった(((;゚Д゚)))
後クネクネとかトンカラトンとか
尺八様なら知ってるけど。
ようつべにUPされてます。
鼻毛神拳の使い手かっ!
それほど高身長の女性、低身長の男性を使うでもなく
女性が喋らないだけの作品でつまんなかったな
ずーーーーーっと尺八さまだと思ってた
棒みたいに長いからかーと思ってたわ
違った
おとぎ話だなw
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