クイーンズランド大学の研究者による新しい計算によると、物理法則に反することなくタイムトラベルを行うことが可能だという。
しかし、タイムトラベラーは過去を変えることはできないだろうと彼らは述べている。安心しよう。未来は変わらない。2019年に戻って新型コロナを食い止めることは出来ないのか?
タイムマシンに飛び乗って、2019年に旅に出ることを想像してみてほしい。
新型コロナウイルスが動物から人間へと感染する前のことだ。
最初の患者を見つけて隔離できたら、理論的にはパンデミックは起こらないのではないか。いや、そうではない。
なぜなら、パンデミックがなかったらタイムトラベルしようとは思わないから。何十年もの間、物理学者たちはこのようなタイムパラドックスについて考察し、議論してきた。
もし我々が過去に戻って過去を変えることができたら、未来はどうなるだろうか。新しい研究が答えを提示している。その答えは「何も起こらない」だ。
「パラドックスを引き起こす可能性のあるものの周辺を再調整するイベントが起こるだろうから、結果的にパラドックスは発生しない」と、研究の著者であり、オーストラリアのクイーンズランド大学の学生であるジャーメイン・トバール(Germain Tobar)は、IFLScienceに語った。
9月21日の学術誌「Classical and Quantum Gravity」で発表された彼の研究は、過去に変更しようとした行為はその後のイベントで修正されることを示唆している。
簡単に言えば、理論的には過去に戻ることは可能だが、歴史を変えることはできないのだ。
親殺しのパラドックス
アインシュタイン(Einstein)が相対性理論を考え出して以来、物理学者はタイムトラベルが可能であるかどうかについて考えを巡らせてきた。
アインシュタインの計算は、我々の宇宙にある物体は空間と時間を円を描くように移動し、最終的にそれが以前にあった旅の途中のある時点に到達することができると示唆している。時間的閉曲線と呼ばれるものだ。しかし、物理学者たちは、上記のコロナウイルスの例のように、タイムトラベラーがすでに起こった出来事を変えてしまうというシナリオと格闘し続けていて、最も有名な例は「親殺しのパラドックス」として知られている。
例えば、タイムトラベラーが過去に戻って、若い頃の自分の祖父を殺したとしよう。
すると、祖父には子どもがいなくなり、タイムトラベラーの両親はもちろんのこと、タイムトラベラー自身もいなくなる。
では、誰が祖父を殺すのだろうか。このパラドックスは、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」にも出てくる。
主人公のマーティー・マクフライ(Marty McFly)は過去に戻って彼の両親の出会いを阻止しそうになり、自分が消えかけるという事態を引き起こしている。このパラドックスに対処するために、トバールと彼の指導教官であるファビオ・コスタ(Fabio Costa)博士は「ビリヤードボール・モデル」を使った。
衝突するビリヤードの玉を一連の原因と結果、円形のビリヤード台を時間的閉曲線と想定するものだ。円形のテーブルの上にビリヤードの玉がたくさん並んでいるところを想像してみてほしい。
1つの玉をある位置から突くと、テーブルの端にぶつかり、特定のパターンで他のボールに当たる。研究者たちの計算によると、たとえ移動中のある時点で玉の軌跡に干渉したとしても、最終的に他のボールとの相互作用によって軌道が修正され、干渉しなかった場合と同じ位置に同じ速さで玉がやってくることがある。
「選択肢に関係なく、玉は同じ場所に落ちつく」と、カリフォルニア大学バークレー校の理論物理学者である野村泰紀博士はBusiness Insiderに語っている。
結論
つまり、トバールのモデルでは、時間をさかのぼることはできるが、未来を変えるほどには出来事を大きく変えることはできない。
「親殺しのパラドックス」に当てはめてみると、祖父を殺そうとするあなたの試みを邪魔するものが現れるということだ。
あるいは、彼が死んでしまった時、すでにあなたの祖母はあなたの母親を妊娠していたとか。コロナウイルスの例に話を戻そう。
あなたが2019年に戻って最初の患者の生活に介入するとしよう。
トバールの考え方では、パンデミックはまだどうにかして発生することになる。「感染するのを止められるかもしれないが、そうすることでウイルスに感染してあなた自身が最初の患者になってしまうかもしれないし、他の誰かが感染してしまうかもしれない」とトバールは語っている。
野村博士は、このモデルは我々の宇宙における因果関係のすべてを表現するにはあまりにも単純すぎるが、将来の物理学者にとってはよい出発点になるだろうと述べた。
参照元 BUSINESS INSIDER
同じ地点で時間軸のみ過去へ移動したとしても宇宙規模で見た場合、地球の位置は昨日とは違います
結果としてタイムトラベルすると宇宙に放り出されて死にます
時間軸の移動が可能だったとしても宇宙規模での座標軸も移動も必要ですからタイムマシンはかなり難易度高いですね
タイムトラベルは理論的には可能だけど、過去に戻るにはさらに別の理論が必要
そこをすっ飛ばして、再調整の理論を言われてもねぇ…といのはある
まあそもそも、いち学生の思いつきの論文にイチャモン付けるのも無粋だろってか
もし大きく変わらないという話があっても、そこに至る経緯が変わるとか別のイベントがそれを補うとかっていう時点で、もとの時間の流れとは違う世界でしょう
パラレルワールド論の範疇だと理解すべき話のように思います
が、地球の技術で出来る時間の流れの緩和は数秒程度ともいう。
過去の既存の物質を押しのけて、未来からの物質を出現させることが可能なのだろうか。
或いは、空間を入れ替えるのだろうか。
特定の時空間をに移動させようというのであれば、予め同質量の空間を準備し、そこに移動させるという「予約方式」ができれば可能か?
過去に自分が行って、”過去に現在の自分が存在する”こと自体が過去を変えている。
過去は変わらないという命題が成り立つなら、”過去に現在の自分が存在する”トラベルは不可能ですよね。
我々は3次元の世界にいます。これは位置座標であり、物理的な道具(潜水艦とか脚立とかドリルとか)があれば、任意の場所に位置することができます。「現在地」から一歩踏み出せば、位置は変わります。
一方、4つ目の座標とされている時間は任意の場所に位置することができません。時間の流れに身を任せるのみで、それをコントロールできないのです。
過去は消え、未来はまだやってきていません。常に今があるのみです。
逆行は理論的に難しいが、先に進むことは現在でも可能ですね。
宇宙飛行士などは地上に戻った時には厳密には少しだけ未来に進んでいます。
ただ、未来に行ったところでその人にとっては現在なわけで。
どういうこと何だろ。
そりゃ摩擦を無視してボールが動き続ければ、いつかは同じ軌道を通るだろうけど、その理屈だと、今年のコロナは防げるけど100年後にコロナが発生する、という話の方が近いのでは?
私達が生きている世界において、様々な選択肢が存在しえますが、それは人間の意識によるものです。そして、それらの選択肢を実行した結果として、現在が存在しています。
物質の根源を探究する物理学の世界において、過去の存在を推定するという微分方程式における初期値を求める分野と未来の状態を推定すると言う予測の分野が存在します。
初期値を求めるためには、物質の根源や宇宙の初期状態を観測するために、莫大な予算をつぎ込んできたのは、人間本来の最初の疑問。私達はどこから来て、に対する答えをだすためなのかも知れません。
どこから来たのか?に全て答えることができるようになったとき、私達は何者で、どこへ行くのか?について答えることができるようになるはずだからです。無論、自然の法則に従っての未来ですが….
まず、時間は過去から未来に流れているのではないです。時間の流れは社会生活を行う上で必要だったために人間が作ったものです。物理現象として流れがあるわけではないです。ですからタイムトラベルを考えること自体ナンセンスです。
未来が無限に有る様に、過去も無限に存在すると言う仮説
もう少し物理的に説明してほしい。
理論的に可能なのは、過去を見る事であって、過去に行く事ではない
見るだけだから、変える事など不可能であるのは当然
SF的に言うと過去を変える事は出来るが、現実に戻った時に、現実が変わってる、って事
親を殺して帰ってきたら、帰った瞬間消滅するわけだ
屁理屈としか思えない。逆に、タイムトラベラーがパンデミックを広げようとしていたらどうなるんだよ。
覆水盆に返らず
昨日の地球の位置には地球はないのに、どうやって戻るのだろう?
無いな。
もうここから先はAIに頼り切ってしまえばいい。
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